
カリフォルニア州フェアファクスで、わずか74平方メートルの空間にピラティススタジオ、陶芸ワークショップ、ゲストハウスの機能を詰め込んだ建築が完成した。サンフランシスコを拠点とする建築事務所ONOが手がけた「Two-Fold Studio」だ。
既存の1912年築住宅の裏手に位置するこのスタジオは、周囲の木々を残すためにL字型に組み立てられた。外観はセダー材のシングルで覆われ、元の家との調和を保つ。明るい黄色の粉体コーティングアルミニウムでフレームされたスライディングガラスドアが、スタジオの一側を完全に外部に開放する。この黄色は、クライアントが陶芸で鮮やかな色を使用することから意図的に選ばれた色だ。
出典:yankodesign.com
内部はピラティスエリアと陶芸エリアに明確に分かれている。ピラティス側は木材を基調とした温かみのあるデザインで、プラスター仕上げのバスルームを配置。陶芸側には青いキャビネット、露出天井ビーム、亜鉛製カウンタートップを採用し、時間の経過とともに銀色の青に変化することを見込む。窯や収納、簡易キッチンも完備された。
高窓の配置により陶芸エリアに十分な光を取り入れつつ、路上からのプライバシーを確保している。夏の午後の高い日差しを考慮し、夕方まで快適な作業環境を維持する設計だ。日本でもピラティスや陶芸教室が人気を集める中、このような多機能スタジオは地域コミュニティの文化活動や健康促進に寄与する可能性を秘める。
出典:yankodesign.com
一方で、小規模な空間ゆえの制約も存在する。利用者数やイベント規模に限界があり、音や視覚のプライバシーに関する問題が生じる可能性もある。建物のメンテナンスや素材の経年変化による影響も懸念される。
限られた空間で複数の機能を両立させる設計思想は、都市部での土地利用が課題となる現代において重要な示唆を与える。使用者のニーズに完全に合わせたこの特化型建築が、今後の小規模建築の方向性を示している。
出典:yankodesign.com